エピジェネティクス、蜜蜂と猫

エピジェネティクス

エピジェネティクスの続きです、今回は最初にミツバチです。
ちょっと小難しい話が続いていたので、小休止・・・ごめんなさい、前半はあまり小休止になっていないかもです。

またエピジェネティクス?
また猫??
なんて言わないで下さい・・・
「猫の写真を載せたいだけでしょう」
・・・なんて言わないで下さい・・・・そうなんですけどね、本当は・・・

さて、DNAの変化がない状態で表現型(見た目)や働きが変わる例はまだあります。
一つは蜜蜂(ミツバチ)です。
ご存じの方も多いと思いますが、女王バチと働きバチ、この2種類のハチでDNAはほぼ同じなのです。女王バチになるような特別なDNAを持っているわけではないのです。
働きバチと女王バチとどこが違うかというと、女王バチは女王バチになると選ばれたとき(幼虫の頃)から栄養価の高いローヤルゼリーを与えられるのです。ほとんど同じDNAを持っていて、栄養という外的要因で変化が出てくるのです。

蜜蜂とエピジェネティクス

そして、ハチのカースト制(幼虫のお世話係とか食事収集係とか)にもエピジェネティクスが関わっているのです。

蜂のカースト制度とエピジェネティクス

働きバチがこのお世話係と食事収集係のどちらになるかは、最初から決まっているわけではないのです。どの働きバチも最初は巣の中心近くにいてお世話係として働きます。これらが若い働きバチに押し出されて巣の周辺にくると、それらは食事収集係となるのです。
遺伝的には同じ働きバチですが、状況に応じて違う係を果たすことになります。
この研究では、働きバチの脳DNAのメチル化パターンに着目し、結果は期待したように、お世話係と食事調達係の間には異なるDMRs(*1)が見られました。これらの部位にある遺伝子の多くは転写調節やクロマチンリモデリング(*2)に関わる遺伝子であったとのことです。
(*1:メチル化のされ方に顕著な違いのある部位をdifferentially methylated regionsのこと)
(*2:DNAとヒストンで構成されるクロマチンの構造を変化させる事で遺伝子の発現パターンを偏させること)

もう少し、簡単な話をするつもりだったんですが、また小難しい論文を載せてしまいました。

では、少し和む画像などを・・・
・・・・・・・また、猫なんですけどね。
さて、エピジェネティクスをどこまで厳密に定義するかで変わるのですが、DNAの変化なしに表現型(見た目)が変わる例です。

生後45日位?

ウチの猫です。
画像が悪くてごめんなさい。生後1.5か月くらいの頃です(ブリーダーさんが撮った写真です)。

生後3か月位

生後3か月と10日です。
顔、余り黒くありません。

その猫が、今2歳半。
こんなにガングロ(し・・・死語・・・)になってしまった。

生後2歳半

(外泊時にペットシッターさんが撮った写真なので、シッターさんの手が写っています。)

もうね、ハッキリ言って別猫のような変貌ですよ。
これは、厳密にはエピジェネティクスではないのですが、環境により色が変わるので・・・

猫の毛色に関連する遺伝子は沢山あるのですが、ウチの猫はメラニン色素に関する遺伝子座のC遺伝子が関係しているのです。
この子が持っているのは、チロシナーゼ酵素というアミノ酸の働きによるものですが、この酵素は温度によって毛色を変える性質があるのです。
チロシナーゼ酵素は温度が低いと活性化し、濃くなります。その結果、体温の高い胴体部分が白く残り、体温の低い末端部分は濃い色になるというわけです。
当然、気温や気候にも影響されますので、寒い地域ではより濃く、温暖な地域では淡くなります。同一個体でも夏毛は淡く、冬毛は濃くなったりすのです。
子猫は体温が高いので、生まれた時はほぼ白いか末端にわずかに色が乗るのみ。ポイント部分は次第に濃くなり、完全に色が変化しきるまでに一年以上かかることもあります。
この子は、ミテッドといわれる遺伝子を持っているので、手足と下顎が白く、また、鼻の下の「かとちゃんぺっ(古っ!!)」の様な白と鼻筋の砂時計型の白色が出ています。